第14回JCOG臨床試験セミナー入門編開催報告

2012年9月22日(土)、国立がん研究センター築地キャンパスにて、臨床試験セミナーを開催いたしました。当日は113名の方にご参加いただき、好評のうちに終了いたしました。

[JCOG臨床試験セミナーとは]
本セミナーはJCOGの研究者を主な対象者としてJCOG教育研修委員会が主催し、当法人と厚生労働科学研究費補助金医療技術実用化総合研究事業「臨床研究ポータルサイトICRwebを用いた研究者、倫理審査委員、臨床研究専門職、市民の教育と啓発」班との共催による公開セミナーとして開催しています。

臨床試験に携わる医師やCRCをはじめとした臨床試験支援スタッフに、臨床試験方法論の基本事項について学んでもらうことを主旨として毎年同じ内容のプログラムを提供しています。講師はJCOGデータセンターおよび運営事務局のスタッフや施設の研究者が務め、JCOG研究を例に取り上げながら解説しています。セミナーのプログラムは下記のとおりです。

[統計学、試験デザインの講義が好評]
参加者アンケートによるプログラムの評価は、全体を通して概ね好評で、入門編として非常によかった、網羅的に学ぶことができた、日常の業務に役立てる情報が得られたとの感想をいただきました。

講義別の評価では、「がん臨床試験で必要な最低限の統計知識」「標準治療確立の流れと臨床試験のデザイン」が例年同様大変好評で、もっと深く勉強したい、もっと進んだ内容のセミナーに参加したいとの声が寄せられました。また、「CRCによる臨床試験支援」に関する感想も多く寄せられ、CRCの方々からは、他の施設での支援体制を知ることができた、日常業務の中での意欲的な活動を知ることができ刺激になったといった感想や、医師からはCRCについて理解でき、さらにお互いどのように協力体制をとっていくか考えるよい機会になった、といった感想が寄せられました。

今回も、参加者から講義や臨床試験全般に関する質問が多く寄せられ、最終プログラムの質疑応答・総合討論で活発に討論されました。参加者からは有用なセッションで勉強になった、理解がさらに深まったとの感想をいただき、大変好評でした。

             

[次回開催は2013年秋の予定]
COREでは来年度以降も本セミナーを共催していく予定です。今回ご参加いただけなかった方は、次回のセミナーに是非ご参加ください。

※セミナーで使用したスライド資料とセミナーの収録映像はICRwebサイトの「共催セミナー」に掲載いたしました。自己学習や勉強会の教材としてご活用ください。
ICRweb      ICRweb(http://www.icrweb.jp/


[プログラム]
  講義名 講師
1 被験者保護と研究倫理+臨床研究に関する倫理指針  中村 健一
(JCOG運営事務局 研究支援部門)
2 標準治療確立の流れと臨床試験のデザイン  片山 宏
(JCOG運営事務局 研究支援部門)
3 がん臨床試験で必要な最低限の統計知識  水澤 純基
(JCOGデータセンター 統計部門)
4 臨床試験の品質管理と品質保証  燗 淳生
(JCOG運営事務局 研究支援部門)
5 臨床試験に必要な組織・人・金/JCOGの機構と役割  福田 治彦
(JCOGデータセンター長)
6 JCOG参加施設のCRCによる臨床試験支援  玖須 さつき
(九州がんセンター 臨床研究センター)
7 質疑応答・総合討論  山本 精一郎
(JCOG教育研修委員会委員長)